2021/02/20
メルセデスベンツB180ご入庫
メルセデスベンツB180ご入庫です。


初めてご利用頂くおクルマです。
左側ヘッドランプが点灯しないとの事。
一般的にはここで単純にヘッドランプ球=バルブ交換で対応するかもしれません。
ですが、たかがヘッドランプ球でもHID=ディスチャージ式ヘッドランプのバルブ球はかなり高額です。
Bクラスに使用されているタイプはあまり一般的では無い形状なので、尚更高い。
交換しても症状の改善が無ければ、お客さまに大変なご迷惑をお掛けします。
電球と同じ構造のハロゲン球であれば、内部のフィラメント線の断線が、目視で確認出来ます。
HIDは、蛍光灯と同様に管内部に高電圧アーク放電で発光させる為、フィラメント線がありません。
つまり、HIDバルブ球をいくら眺めても球切れか否かの確認は、明らかに外観上の問題がある状態ではない限りほぼ不可能です。

その為、先ずは左右のバルブ球を入れ替えてテストをし、本当にバルブ球の不良かをしっかりと確認します。
正常点灯している右のバルブ球を左側に移設します。
結果は正常点灯したバルブを移設しても左側は点灯しません。
つまりバルブ球の異常ではない事が判明しました。

次に、考えられるのは高電圧を作り出す「バラスト」と呼ばれる部品の故障です。
バンパーの脱着が必要なので結構大変な作業です。
バラストを入れ替えて点灯状態を確認したところ、なんと今度は点灯します。
そこで、暫く、点灯状態で放置、時間経過での変化を観察します。
すると、消灯と点灯を繰り返す状態が確認出来ました。
バラストの電圧が不安定である事が間違いない様子。
最後に診断機で正常電圧との数値比較を行います。
異常数値が発生している事が確認出来ました。
非点灯側のバラストの異常が確定です。
オーナーさまに診断内容をご報告し、部品交換。
光軸調整を施して、作業完了です。
たかが、ヘッドランプ球と思われがちですが、輸入車は安易にバルブ球の交換をしても症状が改善されないケースが多々あります。
部品も決して安く無い為に、しっかりと問題点が顕在するまでは診断を行う事が重要と考えています。
お預かりのついでに、ブレーキ周りの点検を行ったところ、フロントブレーキパッドの残量がかなり減っていましたので、後の車の際にご説明し、お見積りをお渡ししました。
この度は当社をご利用頂き、誠にありがとうございました。
またのご来店をお待ちしております。
高槻・上牧・島本・水無瀬・山崎・長岡京・枚方・八幡・淀にお住まいのメルセデス・ベンツ車オーナーのみなさまは勿論、輸入車オーナーのみなさま、中古輸入車販売店でご購入された後、不具合症状にお悩みのオーナーのみなさま、信頼出来る鈑金修理工場をお探しの方、是非、お気軽にTAC高槻オートをご利用下さいませ。